本研究は、公立学校・教師の「信頼の低下」が言われ、学校教育の公共性が再審され、教育の新自由主義的・成果主義的な改革が進む今日の状況を踏まえ、ソーシャル・キャピタル(SC)を中核概念とし、初等・中等教育を中心に学校教育の意義・役割・要件とその再構築の可能性について、次の4つの検討課題を中心に、理論的・実証的に考察することを目的とするものである。 (1)ソーシャル・キャピタルの概念・視座とその教育との関係に関する理論的検討 (2)学校教育の意義・役割・機能と理念的・制度的要件に関する比較社会学的検討 (3)公教育・公立学校・教育実践を支える基盤としてのソーシャル・キャピタル(SC:主に制度的・組織的信頼とコミュニティ)に関する実証的研究 (4)国内における優れた教育改善の取組みとSCとの関係に関する事例研究と都道府県別・市町村別の計量的研究
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