ソーシャル・キャピタルと学校教育の公共性・正統性に関する比較社会学的研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20330176
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 教育社会学
• 研究機関: 共栄大学 (2011); 立教大学 (2010); 国際基督教大学 (2008-2009)
• 研究代表者: 藤田 英典 共栄大学, 教育学部, 教授 (30109235)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2011
• キーワード: ソーシャル・キャピタル / 信頼 / コミュニティ / 社会参加 / 公共性 / 正統性 / 学校教育 / 教育改革

研究概要

公立学校の「信頼の低下」が言われ、その公共性・正統性が揺らいでいる近年の状況を踏まえ、パネル調査を含む4回の質問紙調査に基づき、ソーシャル・キャピタル(特に信頼)とコミュニティ意識や社会参加の関連構造について検討し、以下の諸点を明らかにした。(1)学校を含む種々の組織・団体の信頼が低下している。(2)それらの組織・団体の中で、大学や学校への信頼度は相対的に高い。(3)好ましい学校経験は、組織・団体への信頼や教育観、社会観、社会参加、地域への愛着、一般的信頼などの形成・促進に正の影響を及ぼす。

研究成果

• [雑誌論文] 政治は教育現場に何をもたらしたか-<未完のプロジェクト>としての教育の意義を- (2012)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 雑誌名: 世界 巻: 通巻830(5月号) ページ: 79-89
• [雑誌論文] 教育政策の動向と家族・教育の役割の変容 (2011)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 雑誌名: 家族研究年報 巻: No.36 ページ: 5-31
• [雑誌論文] 有害無益な全国学力テスト:地域・学校の序列化と学力・学習の矮小化 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 雑誌名: 世界 巻: 通巻786(1月号) ページ: 232-240
• [雑誌論文] 「夜スペ」は受験戦争の激化を招くトロイの木馬になりかねない (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 雑誌名: 日本の論点2009 ページ: 554-557
• [雑誌論文] 現代の教育改革と教育哲学(者)に期待されるもの (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 雑誌名: 教育哲学研究 巻: 99号 ページ: 34-40
• [学会発表] 日本における政策決定過程の特徴と政策科学としての教育社会学の課題 (2011)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 学会等名: 日本教育社会学会(第63回大会;課題研究I)
  • 発表場所: お茶の水女子大学
  • 年月日: 2011-09-25
• [学会発表] Wither Japanese Schooling? Neo-liberal Education Reform and its Impacts on Teaching, Learning and Educational Opportunity (2010)
  • 著者名/発表者名: FUJITA Hidenori
  • 学会等名: Korea Educational Research Association International Conference
  • 発表場所: Hanyang University, Seoul, Korea
  • 年月日: 2010-10-29
• [学会発表] 誰もがハッピーでありうる教育への展望 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 学会等名: 日本教育社会学会(第61回大会;公開シンポジウム)
  • 発表場所: 早稲田大学
  • 年月日: 2009-09-13
• [学会発表] 子どもの生活環境・教育機会の劣化・格差化と国家・社会の責任 (2009)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 学会等名: 日本教育学会(第68回大会;公開シンポジウム・指定討論)
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2009-08-29
• [学会発表] Education Reform and Ability Formation in a Globalizing Knowledge Society,(keynote Speech) (2008)
  • 著者名/発表者名: FUJITA Hidenori
  • 学会等名: International Conference : Inheritance and Innovation Toward the 21st Century Curriculum and Teaching
  • 発表場所: Beijing Normal University, China
  • 年月日: 2008-12-12
• [学会発表] Le mal de la reforme educatif au Japon,(Keynote Speech) (2008)
  • 著者名/発表者名: FUJITA Hidenori
  • 学会等名: Colloque : Japon/France, regards Croises
  • 発表場所: 東京日仏会館
  • 年月日: 2008-10-08
• [学会発表] 教育改革とソーシャル・キャピタルとしての「信頼」のゆくえ-「信頼感に関する調査」結果を踏まえて- (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 学会等名: 日本教育学会(第67回大会)
  • 発表場所: 佛教大学
  • 年月日: 2008-08-29
• [学会発表] 学校教育の文脈変容と教育学研究の役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 学会等名: 日本教育学会(第67回大会;特別シンポジウム)
  • 発表場所: 佛教大学
  • 年月日: 2008-08-29
• [図書] ジェンダーと教育-ジェンダー・レジームの再編と教育の社会的機能をめぐるディレンマ- (2011)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 総ページ数: 1839212
  • 出版者: 岩波書店
• [図書] Challenges to Japanese Education, Economics, Reform and Human Rights (2010)
  • 著者名/発表者名: J. Gordon, H. Fujita, T. Kariya, & G. LeTendre
  • 総ページ数: 218
  • 出版者: Teachers College Press
• [図書] 学校改革(「リーディングス日本の教育と社会」11巻) (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典・大桃敏行
  • 総ページ数: 385
  • 出版者: 日本図書センター
• [図書] La reforme de Ienseignement en question : le service public, Iegalite des chances et la formation des capacite dapprentissage au centre de la problematique (2008)
  • 著者名/発表者名: FUJITA Hidenori
  • 総ページ数: 9-29
  • 出版者: CNRS EDIONS
• [図書] 格差社会の構造と再生産メカニズム (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤田英典
  • 総ページ数: 157-200
  • 出版者: 東京大学出版会
• [図書] How craft knowledge of teaching is generated and disseminated in Japan, J. D. Bransford, et al. ed. The Role of Research in Educational Improvement
  • 著者名/発表者名: FUJITA Hidenori
  • 総ページ数: 161-188
  • 出版者: Harvard Education Press