研究分担者 |
佐々 有生 島根大学, 教育学部, 教授 (50284336)
鈴木 明子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90220582)
三根 和浪 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (80294495)
竹野 英敏 茨城大学, 教育学部, 教授 (80344828)
神山 貴弥 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (00263658)
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研究概要 |
1.我が国のものづくり教育関連教科(図画工作科及び美術科,家庭科及び技術・家庭科,以下同)の教科教育担当研究者が,我が国のものづくり教育の実態と課題にっいての整理を行った。また,長崎歴史文化博物館や長崎県美術館,京都伝統工芸館を訪問し,学校教育におけるものづくり教育に地域の資源がどのように活かされているかを探った。その結果,我が国のものづくり教育において,「ものづくり『の』教育」は行われているが,「ものづくり『を通しての』教育」の視点が充分ではないと考えた。っまり,教育における3つH (Heart, Head, Hand)をふまえた「感じる力,考える力,みる・かく・つくる力」形成への認識を高める必要性があるとの結論に至った。 2.フィンランドの3大学から5名のものづくり教科教育担当研究者が訪日し,我が国のものづくり関連教科の実態を観察し評価した。また,広島大学において,ものづくり教育に関する国際シンポジウムを開催した。その結果,我が国のものづくり教育に望まれることとして,児童・生徒が作品と課題の計画に参加できる機会を増やすこと等が指摘された。これらの指摘は,上記「ものづくり『を通しての』教育」の視点と同様と考えることができ,日フィン両国でのものづくり教育の共通性や普遍的なものづくり教育のあり方を示唆するものであった。 3.次年度に我が国及びフィンランドで実施する意識調査の質問内容についての検討を行った。その結果質問内容はものづくり関連教科に対する印象評定を中心にしながら,形式陶冶,実質陶冶両面に渡って「ものづくり」を学校教育で実施する意義や,期待・想定される学びや学力を問う内容とし,4件法と自由記述による回答が主となることにっいての同意を得た。この同意は次年度の研究の柱になり最終調整を経て実施される。
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