研究分担者 |
鈴木 明子 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (90220582)
三根 和浪 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (80294495)
竹野 英敏 広島工業大学, 情報学部, 教授 (80344828)
庄山 茂子 長崎県立大学, 国際情報学部, 教授 (40259700)
神山 貴弥 同志社大学, 心理学部, 教授 (00263658)
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研究概要 |
本研究は,日本の義務教育における『ものづくり教育』再構築のための示唆を得ることを目的としている。前年度までに行ってきた日本と北欧二国(フィンランド,スウェーデン)の『ものづくり教育』の実態調査及び比較分析から得られた成果に基づいて,4年に及ぶ当該研究の最終年度として,次の通り研究のまとめを行った。1 前年度までに,日本とフィンランド両国の研究者の協議によって,両国の小・中学生の同教育に関する意識調査のための調査項目を決定し調査を実施した。本年度は,それらの結果をまとめ,両国の研究者の意見交換を通して比較分析を行った。日本の結果分析については,国内学会誌2論文によって報告した。フィンランドの結果分析及び両国の比較分析については,国際学会への口答発表の登録を行った。さらに同内容を国際学会誌へ投稿するための作業を進めた。2 平成20年度にフィンランドの研究者5名を招いて開催した「第1回ものづくり教育国際シンポジウム」での問題提起に続けて,本年度はフィンランドの研究者3名を招いて「第2回ものづくり教育国際シンポジウム」を開催し,研究成果を踏まえて提言を行った。3 前年度までの2回の渡航期間にフィンランド国家教育委員会の担当者から得た同教育の現状と展望,また,フィンランドのヘルシンキ大学,ユバスキュラ大学及びトゥルク大学ラウマ校,スウェーデンのリンショーピン大学及びヨーテボリ大学におけるスロイド(クラフト)教育及び技術教育の研究者から得た各国の同教育のねらいや実態等の情報を整理した。さらに,フィンランドの小・中学校訪問によって得た情報に基づいて,日本の関連各教科における授業のあり方及び指導方法や教材構想の課題について検討を重ねた。以上の成果を踏まえ,日本の義務教育における『ものづくり教育』再構築のために,複数分野履修推進等の提言を行った。(792字)
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