研究課題/領域番号 |
20330191
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研究機関 | 常葉学園大学 |
研究代表者 |
長洲 南海男 常葉学園大学, 教育学部, 教授 (90018044)
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研究分担者 |
新田 義孝 四日市大学, 環境情報学部, 教授 (30309033)
杉山 憲一郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10002015)
熊野 善介 静岡大学, 教育学部, 教授 (90252155)
山下 宏文 京都教育大学, 教育学部, 教授 (20283690)
伊佐 公男 福井大学, 教育地域科学部, 教授 (80092823)
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キーワード | エネルギー環境教育 / エネルギー環境教育リテラシー / 持続可能 / 科学リテラシー / 技術 リテラシー / エネルギー環境教育教材 |
研究概要 |
本年度の目的は三つあり、第一はこれまでに企業や大学及び小中学校で開発作成されているエネルギー環境教育教材、実践事例のデーターベース化に向けた基本的なフレームワークは、常葉学園大学を中心に京都教育大学、東邦大学、静岡大学とも連携して基本的に構築でき、それ基づくデーターベース作業を進めている。第二の目的の海外調査は当初のドイツは環境教育の先進国であるが、エネルギー教育に重点化した対象にコンタクト出来なかったので、エネルギー資源国のオーストラリアと原子力発電での先進国のフランスを調査対象とした。オーストラリアはクィースランド大学、同工科大学とクィースランド州の実証植林の調査の結果、エネルギー環境教育に関した単独の教科は無いが、初等及び前期中等教育では科学の教科の四つの基本概念の一つがエネルギーとなって位置づけられている。また、Sustainable Scienceの分野が進展中であった。他方、フランスはEUの中心としてフランス原子力委員会、核科学技術国立研究所が大学以上のレベルでのヨーロッパ核教育ネットワークを展開している。ADEME(環境エネルギー管理庁)では学校教育向けのエネルギー環境教育に関する様々な教材を作成し、全国レベルの教員対象の大会を開催し、学校教員を支援している。フランス電力会社は具体的な教材開発よりもネットを通じた広報活動をしていた。複数の科学博物館ではエネルギーに焦点化したフロアーや、気候温暖化の事例を展示して、エネルギー環境教育に高い関心を寄せていた。従って、日本における大学、学校でのエネルギー環境教育の取り組みは現時点では世界的にもユニークな事例と言える。これらと相互関連させた第3の目的であるエネルギー環境教育リテラシーに対する基本理念は日本エネルギー環境教育学会の昨夏の全国大会のシンポジュムや同学会誌でも展開しており、さらに2回の集中討議等により理工系、教育系、さらには理科、社会科、家庭科、技術の各教科教育からも意見を交換し、基本的に認識は共有しつつある。
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