研究分担者 |
一木 薫 福岡教育大学, 教育学部, 講師 (30509740)
大平 壇 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (30322283)
大江 啓賢 福岡教育大学, 教育学部, 講師 (40415584)
見上 昌睦 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30279591)
中山 健 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (40301329)
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研究概要 |
平成22年度においては、本学附属特別支援教育センターにおける個別の支援事例の分析と評価に基づき,学習指導要領に示された6区分26項目と照合させつつ,その下位項目構造を明らかにし,認識の発達,スキルの獲得のためのステップを提示した「指導内容体系表」試案に基づき視覚障害・聴覚障害・知的障害、肢体不自由、病弱、言語障害の各障害の視点から,本研究の目的である指導項目の精選と順序性について検討を行った。5月には日本音声学会、日本音韻論学会の協賛のもと平成22年度福岡教育大学附属特別支援教育センター・第5回特別支援教育公開セミナーを兼ねて英国ロンドン大学のPeter Howel教授による講演「音声学からみた吃音と学齢期の支援」と研究協議、8月には米国ボストン東スクールStudent Support Scrvices/Educational Counselorである森由美子氏との研究協議、2月には米国レズリー大学のBrenda Mattis准教授による講演「ITを活用した自閉症スペクトラム児童生徒への授業の工夫」と研究協議、鳥取大学地域学部の渡部昭男教授による講演「わが国における特別支援教育と国連障害者の権利条約-中教審特別委員会の議論をふまえて-」と研究協議を行い、自立活動のあり方を検討する視点・知見を得た。 また、福岡県内の特別支援学校関係者との事例研究を通して、体系表試案の妥当性について検討を行った。以上をもとに再度、研究分担者で各障害別の指導項目の順序性についての検討結果を持ち寄り、3年間の研究活動をふまえて研究成果報告書としてまとめ、関連する研究会等での報告を行った。本研究は、特別支援教育の展開の中、あらためて障害種別の自立活動のあり方を検討した点、また、障害の軽減・克服というボトムアップのアプローチに加えて、生活主体として児童生徒を理解し、卒業後の姿とつなげて現在の指導をとらえるトップダウンの視点から実態把握・指導目標・指導内容を設定するアプローチを提起した点において重要な意義を有すると考えられる。
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