研究分担者 |
隅広 秀康 広島大学, 大学院・理学研究科, 名誉教授 (60068129)
木村 俊一 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10284150)
石井 亮 広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10252420)
高橋 宣能 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教 (60301298)
伊藤 浩行 広島大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60232469)
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研究概要 |
ネロン・セヴェリ格子の構造からK3曲面の明示的な方程式を求めるという研究テーマの一環として,標数5の超特異K3曲面で,Artin不変量が小さいものの射影モデルについて研究した.その結果,Artin不変量が1および2となる次数2の射影モデルの方程式を書き下すこと事ができた.特に,Artin不変量が1の超特異K3曲面の同型類は1つしか存在しないが,複数の(10個)の次数2の射影モデルをもつことを示した.その分岐曲線としてあらわれる6次曲線は非常に興味い幾何学的性質をもっている.現在,これらの射影モデルの間の双有理写像を具体的に書き下すという課題に取り組んでいる.また,射影空間内の正規4次曲面として得られる複素K3曲面のZariskiペアを幾つか発見した. これらの結果を多くの研究集会において発表し,K3曲面および超特異多様体の研究において格子理論と計算機を用いることの有用性の宣伝につとめた. ザリスキ・ファンカンペンの方法を高次ホモトピー群に対して拡張した.レフシェッツの古典的な証明がより一般の枠組みで証明できる事を示した.(論文準備中) 2011年3月には首都大学東京において研究集会「Branched Coverings, Degenerations, and Related Topics 2011」を開催し,特異点のトポロジー,超曲面の補集合の基本群とAlexander多項式ならびに特性多様体などの群論的不変量,射影曲面の分岐被覆,曲面の写像類群などに関して議論を行った.
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