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2011 年度 実績報告書

K3曲面および関連する代数多様体の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20340002
研究機関広島大学

研究代表者

島田 伊知朗  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10235616)

研究分担者 隅広 秀康  広島大学, 大学院・理学研究科, 名誉教授 (60068129)
木村 俊一  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10284150)
石井 亮  広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10252420)
高橋 宣能  広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60301298)
高橋 浩樹  広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90291476)
キーワード超特異K3曲面 / 射影モデル / 平面6次曲線 / ネロン・セヴェリ格子
研究概要

今年度は超特異K3曲面の射影モデルについて研究をおこなった.
標数5の超特異K3曲面でアルティン不変量が1のものは,同型を除いて一意的に定まる.以下,このK3曲面をXと記す.Xは6次のフェルマー曲線で分岐する射影平面の2重被覆という射影モデル(6次フェルマー2重平面モデル)をもつ.6次フェルマー2重平面モデルを用いて,Xのネロン・セヴェリ格子の基底を与える曲線の定義イデアルを明示的に求めた.この基底をもとに,6次フェルマー2重平面モデルを与える偏極ベクトルとの交点数が5以下の偏極ベクトルをすべて求め,これらの偏極ベクトルのうちで次数が2のもの(全部で146945851個ある)を射影同型により分類した.その結果,分岐曲線として現れる平面6次曲線のクラスを65個発見し,それぞれの定義方程式と射影的自己同型群を求めた.これらの平面曲線は標数5に特有の興味深い幾何学的性質を持つ.さらにXの非特異4次曲面の射影モデルを発見した.また,研究の過程において,有限体上のエルミート曲線と2次曲線の交換可能なペアに関するB.Segreの古典的な結果を高次元に拡張した.
この研究のために,K3曲面のネロン・セヴェリ格子の与えられたベクトルが偏極ベクトルであるか否かを判定するプログラムを書いた.このプログラムは,K3曲面の射影モデルや自己同型群の今後の研究に役に立つと期待される.
また,有限体に係数をもつ多項式の計算を行うプログラムをC言語で書いた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] On Frobenius incidence varieties of linear subspaces over finite fields2012

    • 著者名/発表者名
      Ichiro Shimada
    • 雑誌名

      Finite Fields and Their Applications

      巻: 18 ページ: 337-361

    • DOI

      10.1016/j.ffa.2011.09.004

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A note on rational normal curves totally tangent to a Hermitian variety2012

    • 著者名/発表者名
      Ichiro Shimada
    • 雑誌名

      Designs, Codes and Cryptography

      巻: (掲載決定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 超特異K3曲面の次数2の射影モデルについて2011

    • 著者名/発表者名
      島田伊知朗
    • 学会等名
      代数幾何ワークショップ
    • 発表場所
      東京大学大学院数理科学研究科(招待講演)
    • 年月日
      2011-12-08

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公開日: 2013-06-26  

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