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2011 年度 実績報告書

高次の幾何構造に付随する変分問題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20340009
研究機関東北大学

研究代表者

西川 青季  東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (60004488)

キーワード調和写像 / 複素フィンスラー計量 / 全Q曲率
研究概要

今年度、実施計画に基づき行った研究による成果は次の通りである。
1.閉リーマン面から複素フィンスラー多様体への写像に対して、コーシー・リーマン作用素に付随して、自然なエネルギー汎関数が定義される。昨年度の研究で、このエネルギ-汎関数の臨界点となる調和写像に対して、正則2次微分が対応することを証明した。また、コーシー・リーマン作用素に付随して定義されるエネルギー汎関数は、ディリクレ積分の一般化として定義される通常のエネルギー汎関数とは異なるが、複素フィンスラー多様体がケーラー条件をみたす場合には、この2つのエネルギー汎関数の臨界点が一致することを証明した。
この2つの事実を用いて、今年度は、臨界点となる調和写像に対して、特異点の除去定理を証明した。すなわち、単位円板からケーラー・フィンスラー多様体への、原点を除外して定義された調和写像は、コーシー・リーマン作用素に付随して定義されるエネルギーが有界ならば、原点まで連続写像として拡張されることを示した。
2.コンパクトで滑らかな多様体上の全Q曲率の変分問題を、とくにリーマン計量の共形変形のもとで研究し、4次元の場合を除き、全Q曲率が共形変形のもとで臨界点となる計量は、全Q曲率が定数となるものに限ることを示した。さらに、正のスカラー曲率をもつアインシュタイン計量は全Q曲率の臨界点となるが、この臨界点は体積を保つ共形変形のもとで安定である、すなわち全Q曲率の第2変分は非負となることを証明した。
3.2011年11月に、国際研究集会「Workshop on Differential Geometry and Geometric Analysis」を東北大学理学部において開催し、幾何構造に付随する変分問題の研究の現状を展望し、研究者間の情報交換を促進した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Generalized Cheeger-Gromoll metrics and the Hopf map2011

    • 著者名/発表者名
      Michele Benyounes
    • 雑誌名

      Differential Geometry and its Applications

      巻: 29 ページ: 555-566

    • DOI

      doi:10.106/j.difgeo.2011.04.037

    • 査読あり
  • [学会発表] Harmonic maps from Riemann surfaces into complex Finsler manifolds

    • 著者名/発表者名
      Seiki Nishikawa
    • 学会等名
      The 46-th Symposium on Finsler Geometry
    • 発表場所
      静岡マイホテル竜宮
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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