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2010 年度 実績報告書

禁止マイナーによって特徴づけされたグラフに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20340023
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

太田 克弘  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40213722)

研究分担者 田村 明久  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50217189)
小田 芳彰  慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (90325043)
石井 一平  慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (90051929)
キーワードグラフ / マイナー / 禁止マイナー / 禁止部分グラフ / 完全マッチング / クローフリーグラフ
研究概要

まず,平面グラフの概念の拡張として,K_<3,t>をマイナーとして持たない3連結グラフの全域木に関する研究を行った.このようなグラフの族では,取り除いた頂点数に対して生じる連結成分の個数がある程度抑えられるという事実は分かっており,その帰結として,最大次数がt+1以下である全域木の存在は知られている.これに対し,最大次数がt以下である全域木を持たないグラフで,マイナーに関して極小なグラフの性質を詳細に調べることにより,そのようなグラフはK_<3,t>をマイナーとして持つことがわかった.すなわち,K_<3,t>をマイナーとして持たない3連結グラフには,最大次数がt以下の全域木が存在することが示された.さらに,tが偶数のときには,全域木の最大次数をさらに1だけ下げられることも示された.これらの事実は,次数制約付き全域木に関する結果としては,最善の結果といえる.
禁止マイナーの観点から閉路問題,全域木問題,因子問題を解明するにあたり,まず禁止部分グラフに関する研究の再検討を行った.完全マッチングと禁止部分グラフの関連についてはよく知られている事実がある.それは,クローと呼ばれる4頂点のグラフを誘導部分グラフとして含まない偶数頂点からなる連結グラフは完全マッチングを持つ,という事実である.この研究を極限まで推し進め,完全マッチングの存在を保証するような禁止誘導部分グラフの組み合わせをすべて決定することができた.また,これまで比較的多くの研究がなされているクローフリーグラフやその一般化であるスターフリーグラフについても,別の誘導部分グラフを禁止することにより,暗黙的にクローやスターを禁止することになるようなケースについての研究がなされた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Forbidden subgraphs and the existence of spanning k-trees2010

    • 著者名/発表者名
      K.Ota
    • 雑誌名

      Discrete Math.

      巻: 310 ページ: 3506-3511

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Forbidden subgraphs and the existence of a 2-factor2010

    • 著者名/発表者名
      R.E.L.Aldred
    • 雑誌名

      J.Graph Theory

      巻: 64 ページ: 250-266

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Forbidden triples for perfect matchings

    • 著者名/発表者名
      K.Ota
    • 雑誌名

      J.Graph Theory

      巻: (掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] Forbidden subgraphs for hamiltonicity of 3-connected graphs2011

    • 著者名/発表者名
      藤沢潤
    • 学会等名
      日本数学会
    • 発表場所
      早稲田大学
    • 年月日
      2011-03-20

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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