研究課題/領域番号 |
20340038
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小笹 隆司 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (90263368)
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研究分担者 |
羽部 朝男 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (90180926)
梅田 秀之 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (60447357)
野沢 貴也 東京大学, 数物連携宇宙研究機構, 専任研究員 (90435975)
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キーワード | 超新星 / 元素合成 / ダスト / 星間塵 / 銀河形成進化 / 化学進化 |
研究概要 |
(1)大質量星の進化過程と超新星爆発 大質量星の進化の際の質量放出現象を考慮して金属量z=0.004で主系列段階での質量が100-500太陽質量の星の進化計算を行い、四雨量が110-180太陽質量の星は進化段階でHe層を失いIc型超新星として爆発することを明らかにした。 (2)超新星爆発でのダスト形成および進化過程 重力崩壊型に加えて熱核反応爆発型であるIa型超新星爆発時でのダスト形成・進化計算を行い、Ia型超新星では、ダストは爆発後100-300日で形成され、形成さえたダストの総質量は核形成時の付着確率の応じて3×10-4-0.2太陽質量程度、ダストの半径は0.01ミクロン以下であり、形成されたダストは超新星残骸で完全に破壊され、Ia超新星は星間塵の供給源と成り得ないことを示した。また重力壊型超新星爆発から供給されたダストの星間空間での衝撃波による破壊効率のサイズと星間ガス密度依存性を計算し、ダスト進化を取り扱うために必要なデーターベースを構築した。 (3)ダストの銀河形成・進化への効果 ダスト供給源としての超新星の銀河形成進化に及ぼす効果を調べるために、(2)の研究で得られたダストの破壊効率を用い、超新星でのダスト形成、超新星残骸および星間空間での破壊によるダスト量とサイズ分布の進化、ダスト表面での水素分子と銀河内での星形成過程を整合的に取り扱った1次元化学進化モデルを構築した。
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