研究課題
基盤研究(B)
ダークマターとダークエネルギーが宇宙の95パーセント以上を占める主要構成要素であるにせよ、宇宙の観測はバリオンを通して行われることには変わりはない。現在知られている宇宙のバリオンの大半は高温ガスとして存在するため、X 線観測が主役となる。特に、X線観測に基づく銀河団統計は、歴史的には宇宙論パラメータの推定において先駆的な役割を果たした。また、近年話題となっているダークバリオンは10万度から1 千万度の温度をもつWarm/Hot Intergalactic Medium (WHIM)ではないかと予想されており、その観測的な同定と空間分布のマッピングは、宇宙の熱史及び銀河系内での重元素分布と循環機構の理解を飛躍的に向上させる。本申請は、この宇宙のバリオン進化の理論的究明を目的とし、特にi)銀河団ガスのより現実的なモデル構築を通じて、超新星、重力レンズ、バリオン振動というより最近の方法論に比肩する、独立かつ精密な宇宙論パラメータ決定法を構築する、ii)WHIMの酸素輝線および吸収線の観測を通じて(現時点でのダーク)バリオンを直接検出する新しい窓を開拓する、を2つの主要なテーマとする。
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