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2010 年度 実績報告書

GeVガンマ線観測を機軸としたブラックホール天体のジェット放出機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20340044
研究機関広島大学

研究代表者

深沢 泰司  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60272457)

キーワードジェット / ガンマ線 / 可視偏光 / 巨大ブラックホール
研究概要

本年度も引き続き、フェルミ衛星によるGeVガンマ線の観測と、かなた望遠鏡による可視偏光観測によって、巨大ブラックホール天体からのジェットの研究を遂行した。フェルミ衛星においては、ジェットを斜めから見ている電波銀河からのガンマ線放射について2本の論文を発表した。1つはジェットの根元からの放射であり、これによって、電波銀河のジェットについての物理量を制限できた。もう1つは、ジェットが銀河から離れた場所まで走って形成した強大な電波ローブからのガンマ線の初検出であり、ガンマ線を放射している高エネルギー電子はジェットの根元から来たわけではなく、ローブの中で加速されている可能性が高い。その場合、今まで見つかっている高エネルギー粒子加速の現象とは異なるメカニズムが必要となる。これについては、サイエンス誌に論文として発表するとともに、記者会見を行った。この他、ジェットを正面から見ているブレーザー天体についてフェルミ衛星とかなた望遠鏡で同時連続モニター観測を実行し、5個以上のフレアを同時に検出できた。その可視偏光とガンマ線の振る舞いはフレアごとに異なり、ジェットの中の磁場構造に関する情報が得られつつある。これらの研究成果の一部は、既に論文として発表し、その他も論文化を進めており、まもなく論文発表できる見込みである。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fe-K Line Probing of Material Around the Active Galactic Nucleus Central Engine with Suzaku2011

    • 著者名/発表者名
      Fukazawa Y., et al
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal

      巻: 727 ページ: 19-30

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prominent polarized flares of the blazars AO 0235+164 and PKS 1510-0892011

    • 著者名/発表者名
      Sasada M., et al
    • 雑誌名

      Publicationd of the Astronomical Society of Japan

      巻: 63 ページ: 488-497

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fermi Gamma-ray Imaging of a Radio Galaxy2010

    • 著者名/発表者名
      Abdo A.A., et al.(論文責任者:深沢)
    • 雑誌名

      Science

      巻: 328 ページ: 725-729

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fermi Large Area Telescope View of the Core of the Radio Galaxy Centaurus A2010

    • 著者名/発表者名
      Abdo A.A., et al.(論文責任者:深沢)
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal

      巻: 719 ページ: 1433-1444

    • 査読あり
  • [学会発表] 電波銀河Centaurus Aの硬X線領域におけるジェット由来の成分探査2010

    • 著者名/発表者名
      深沢泰司
    • 学会等名
      天文学会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      2010-09-23

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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