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2008 年度 実績報告書

CCD型中性子検出器の開発と中性子を用いた量子効果の精密検証

研究課題

研究課題/領域番号 20340050
研究機関東京大学

研究代表者

駒宮 幸男  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80126060)

研究分担者 神谷 好郎  東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教 (90434323)
キーワード超冷中性子 / CCD / 地球重力 / 量子力学 / ILL
研究概要

本研究は、これまで詳細に検証されていない重力場による量子効果を、超冷中性子の重力束縛状態を用いて詳細に測定することを目的としている。量子論による考察では、重力ポテンシャルにより束縛された超冷中性子は重力鉛直方向に10μmのスケールで離散的な存在分布を示すことが期待される。それを精度良く求めることで量子効果の検証とする。
本研究課題で主要な開発用の一つに中性子感応型CCD検出器がある。これまでに、原子力開発機構にある研究用原子炉から供給された冷中性子ビームと、さらには、ILL研究所において得られる超冷中性子ビーム/極冷中性子ビームを用い、検出効率・空間分解能など基本性能の測定を行った。ILL研究所は、本実験の実験サイトとして第一候補となる研究所である。結果は、検出効率が40%、空間分解能は3ミクロンで、目的とする重力場による量子効果の測定実験に十分耐え得るものである事が確認された。これらの結果は雑誌論文や学会などで発表されている。
高効率の中性子吸収材についてシミュレーションを基にいくつかのサンプルを製作した。来年度予定されているILLで中性子の照射試験の結果を見て、最適な吸収材の製作に入る予定である。
中性子導管や、実験チェンバー、入射中性子エネルギーを選択するコリメーター、また、実験チェンバーの振動特性を測定した上での防振架台など、実験に必要な工学設計を進め、製作した。来年度、それらをILL研究所へ送り、ビームラインヘインストールする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Proposal for measuring the quantum states of neutrons in the gravitational field with a CCD-based pixel sensor2009

    • 著者名/発表者名
      T.Sanuki, S.Komamiya, S.Kawasaki, S.Sonoda
    • 雑誌名

      Nuclear Instruments and Methods in physics Research 600

      ページ: 657-660

    • 査読あり
  • [学会発表] 重力場による超冷中性子の量子状態観測-ILLでの超冷中性子照射試験につい2008

    • 著者名/発表者名
      川崎真介
    • 学会等名
      日本物理学会秋季大会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2008-09-23

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2012-09-26  

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