研究課題/領域番号 |
20340100
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
池田 研介 立命館大学, 理工学部, 教授 (40151287)
|
研究分担者 |
高橋 公也 九州工業大学, 情報工学部, 准教授 (70188001)
首藤 啓 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (60206258)
|
キーワード | 非平衡・非線形物理学 / カオス / トンネル効果 / 半古典理論 / 複素力学系理論 |
研究概要 |
非可積分系のトンネル効果では、可積分系極限におけるインスタントン機構とは全く異なる新しい機構である複素安定不安定多様体機構がトンネル効果を嚮導する事を主張してきた。この成果は時間領域の研究成果だが、相補的なEnergy領域でこのニ極限をつなぐ遷移課程が解明されつつある。不変トーラスの自然境界とトンネル効果の関係が明確になりつつあり、これが確立すれば、可積分性喪失の複素解析的表現である自然境界がトンネル確率という物理実体に鋭敏に反映される事になり、愛昧模糊だったEnergy領域非可積分トンネル効果の現象論が始めて明確になる。 上記はカオスが実空間に存在する系に対する研究成果だが、カオスが実空間に存在しないより単純な系で上記ニ機構の遷移課程が周波数依存性の形で解明された。周波数の中間領域で複素安定不安定機構がトンネルに支配的になる。 昨年度DresdenのMax-Planckで研究所で2週間にわたって行われたトンネル効果の国際会議に本科研費支援の下、首藤、高橋、池田が参加して講義、講演を行い本課題の研究成果を発信した。又海外研究者との交流にも本科研費が有効に使われている。
|