研究分担者 |
榎本 勝成 富山大学, 理工学研究部(理学), 准教授 (50452090)
梶田 雅稔 情報通信研究機構, 新世代ネットワーク研究センター, 主任研究員 (50359030)
松島 房和 富山大学, 理工学研究部(理学), 教授 (40142236)
小林 かおり 富山大学, 理工学研究部(理学), 准教授 (80397166)
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研究概要 |
昨年に引き続き,ヘリウムクライスタットを利用した低速分子線源と,分子線から一定速度以下の分子を選択的に通過させるシュタルクセレクターの開発を行った。 (1)ヘリウムクライスタットを用いた低速分子線源の開発 He温度のチャンバー内でPbOペレットのレーザーアブレーションにより生成され冷却されたPbO分子の分子線を生成する条件を調べるために,分子に比べ検出が容易なRb原子を標的として,低温原子線生成について調べた。アブレーションにより生成されたRb原子が,気体分子との衝突によりほぼチャンバー温度にまで冷却されるが,チャンバー外への取り出し量がまだ十分に確保できていない。ノズルの大きさと低温ガス流量の最適化が必要である。また,PbO分子の空間分布,速度分布,内部状態分布を調べるためにLDを用いた405mm帯の分光計を開発した。 (2)四重極電場を用いたシュタルク速度セレクターの開発 常温気体の線源と,低温分子をイオン化・四重極質量分析し係数により検出する真空容器部分を製作した。これらを用いて常温のND3分子のガイド・検出実験を進めている。また,常温ND3分子線のガイド効率の計算機シミュレーションを行った。 (3)トラップされたイオンと中性分子との衝突による低温分子イオンの生成,およびそれらのエネルギー状態や遷移双極子等を求め,分光方法について検討した。これらに基づき,Ca+イオンとH2,D2分子との衝突によるCaH+及びCaD+分子イオンの生成とトラップを確認した。
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