研究概要 |
分岐高分子のからみあいダイナミクスは工業的にも重要だが定量的に記述できていない.本研究では申請者独自の粗視化モデルを,実験的な定量検証を通じて改良すること,および,結果を踏まえて新しい理論モデルを構築することを目的とする. 応募者の増渕はこれまでに星型とH型高分子のダイナミクスに関する粗視化理論の提案を行っているが,実験データの不足により定量的な検証は不十分である.そこで本研究では構造の整った星型高分子やH型高分子における実験を研究グループの内部で実施する.特に本研究では非対称星形および非対称H形高分子において系統的な研究を行っている.シミュレーションと実験で分岐点と分子の運動を調べ,動的管膨張理論などを応用した高速粗視化理論を検討する.本年度はシミュレーションコードの改良と検討,動的管膨張理論の検討,実験試料の合成を検討した.
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