研究課題/領域番号 |
20340115
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井出 哲 東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (90292713)
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研究分担者 |
今西 和俊 東京大学, 産業技術総合研究所, 研究員 (70356517)
廣瀬 仁 東京大学, 防災科学技術研究所, 研究員 (00465965)
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キーワード | ゆっくり地震 / 低周波地震 / 東海地域 / 震源決定 / ブラウン運動 / 沈み込み帯 |
研究概要 |
世界中の沈み込み帯で発生しているゆっくり地震の発生過程を探るため、南海沈み込み帯の低周波地震や低周波微動を詳細に分析するのが本研究の目的である。本年度はそのための大量データを整理するためのデータサーバーを立ち上げ、微動観測のための広帯域地震計購入、愛知界内の2観測点に設置した。 データサーバーとして24TBの容量のある計算機を購入、その上で2008年7月からの微動データを連続的に記録することができた。現在このデータを用いて微動活動の統計的解析を行っている。2008年11月に設置した2観測点では2009年2月に最初の微動活動の記録を収録することができた。今後分析し結果をまとめていく。 過去に紀伊半島で行った観測を元に微動とその超低周波成分の関係についての研究をまとめてGeophysical Research Letters誌に発表した。またその活助がブラウン運動的な確率プロセスとして表現できることを示し、やはりGeopllysical Research Letters誌に発表、特にHighlight研究として評価された。また低周波地震を高信頼度かっ高精度に震源決定する方法、ネットワーク相関震源決定法を開発し、その手法部分についてのまとめをEarth Planets Space誌にて発表した。これらの研究に関連する講演は私自身が発表したものだけで様々な学会等で計7回、他に共著は10回以上に行い有益な議論を行うことができた。 本年度の研究によってゆっくり地震の新しい研究方法や解釈の方法を導き出したことの意義は大きく、これらを用いて今後さらに発展させることができるだろう。
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