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2009 年度 実績報告書

超高圧条件下におけるケイ酸塩ガラスの密度と構造のその場測定

研究課題

研究課題/領域番号 20340116
研究機関東京大学

研究代表者

船守 展正  東京大学, 大学院・理学系研究科, 准教授 (70306851)

キーワード超高圧実験 / SiO2ガラス / 非晶質相
研究概要

4年計画の2年目にあたる平成21年度は、超高圧条件下における非晶質物質の構造を正確に求めるためのX線回折データの解析方法を確立し、データの測定に関する実験方法と合わせて論文にまとめ公表した。また、前年度に得られたSiO2ガラスの密度と構造の圧力変化に関する知見やその他の超高圧実験からの知見をもとに、地球深部でのマグマ(ケイ酸塩メルト)の浮沈に関する考察を行い、マグマが負の浮力を持つためには、これまでの推定に比べ、FeO成分に富むかSiO2成分に乏しくなければならないとの結論が導かれた。平成21年度からの新しい取り組みとして、SiO2ガラスの4配位から6配位への変化の詳細を解明するため、CO2レーザーを導入して、アニール実験の準備を進めた。また、SiO2ガラスの降伏強度の圧力依存性に関する放射光実験を開始した。結晶の降伏強度の測定については、放射光X線を用いた先行研究が比較的多く報告されているが、ガラスについての研究としては初めてのものである可能性が高い。1980年代に実施された唯一の先行研究(別手法)とは異なる興味深い結果が測定され始めており、今後、相違の原因を検討し、真実を解明したいと考えている。ガラスの降伏強度はメルトの粘性と密接な関係があると考えられるため、得られた結果をもとに、地球深部でのマグマの粘性についての考察を行うことで、浮力についての考察の結果と合わせて、地球マントル深部のダイナミクスの理解に役立てたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] High-pressure in situ structure measurement of low-Z noncrystalline materials with a diamond-anvil cell by an x-ray diffraction method2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤友子
    • 雑誌名

      Review of Scientific Instruments (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comment on"Sixfold-coordinated amorphous polymorph of SiO_2 under high pressure"Sato and Funamori reply2009

    • 著者名/発表者名
      N.Funamori
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 102

      ページ: 209604

    • 査読あり
  • [学会発表] 高圧下におけるSiO2ガラスの降伏強度2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤友子
    • 学会等名
      第27回PFシンポジウム
    • 発表場所
      つくば市
    • 年月日
      2010-03-09
  • [学会発表] The density and structure of SiO2 glass under high pressure : Implications for silicate melts in the deep mantle2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤友子
    • 学会等名
      AIRAPT-22
    • 発表場所
      Tokyo
    • 年月日
      2009-07-30

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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