本研究は、超高圧実験技術の高度化により、SiO_2ガラスを初めとするケイ酸塩ガラスの密度と構造の圧力変化を100GPa領域まで詳細に測定し、その振る舞いを明らかにすることを目的としている。ケイ酸塩ガラスは、地球科学や材料科学における極めて重要な物質であり、その超高圧下における振る舞いについては、実験的にも理論的にも多種多様な研究が行われてきた。しかし、本研究で実現を目指している「放射光X線を用いてケイ酸塩ガラスの密度と構造の圧力変化をその場測定する」という直接的な試みは、実験技術的な困難から、比較的低い圧力領域に限られ、超高圧条件下において測定に成功したという報告は皆無である。本研究は、これを成功させ、超高圧領域におけるガラスの研究のブレークスルーを目指すものである。
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