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2008 年度 実績報告書

4次元GPSトモグラフィーによる地震動に伴う電離層内短周期波動現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20340123
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

大林 政行  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 主任研究員 (30359179)

研究分担者 綿田 辰吾  東京大学, 地震研究所, 助教 (30301112)
キーワード電離層 / GPS / トモグラフィー / 全電子数擾乱 / 大気波動 / 地震 / 音波
研究概要

本研究は国土地理院のGPS1秒データを用いて電離層内の擾乱を高時間・空間解像度をもつトモグラフィーを実行し、これまで時間解像度がなかった周期数秒から数十秒の現象をはじめて捉えることを目的としている。この目的に基づき日本付近で起きたマグニチュード7クラスの浅発地震前後の国土地理院のGPSの伝播遅延データの収集を行った。現在2003年からの7個の地震についてデータの収集を終えている。このうち2003年十勝沖地震について、GPS伝播遅延データから電離層内の全電子数変化(TEC)への変換を行った。
また電離層トモフラフィー手法の開発を行い、コードのベクトル化、並列化を行った。開発したトモグラフィーは電離層擾乱が空間方向と時間方向にそれぞれに連続であるという先駆的情報を与えることにより解を安定に求めるものである。このコードで前述のTECデータを使ってトモグラフィーを実行し、電離層の擾乱伝搬について予備的な結果を得た。この結果によると電離層の擾乱の伝搬に速度の違うフェーズがあり、分散しているように見える。この観測結果についてはsynthetic testテストを行い確かめる必要がある。
電離層擾乱は地震・津波など大気下端境界からの擾乱が上方に伝播した結果と考えられている。大気下端である地表や海面の任意の時間・空間変動から直上に発生する圧力擾乱を予測できるようになった。また、2004年スマトラ巨大地震発生後に観測された遠地での圧力変動は、地震・測地データを使った震源域の地殻変動から推定される変動量と調和的であることが判った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Radiation of acoustic and gravity waves and propagation of boundary waves in the stratified fluid from a time-varying bottom boundary2009

    • 著者名/発表者名
      Shingo Watada
    • 雑誌名

      Journal of Fluid Mechanics 627

      ページ: 361-377

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Acoustic-gravity waves from earthquake sources2009

    • 著者名/発表者名
      Takashi Mikumo
    • 雑誌名

      Infrasound monitoring for atmospheric studies" Le-Pichon et al., eds (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Low-frequency acoustic-gravity waves from tectonic deformation associated with the 2004 Sumatra-Andaman earthquake (Mw=9.2)2008

    • 著者名/発表者名
      Takashi Mikumo
    • 雑誌名

      Journal of Geophysical Research 113

      ページ: B12402, doi:10.102, 2008JB0057

  • [学会発表] Wave Propagation in the Ionosphere Associated With Earthquakes Revealed by GPS-TEC 4D Tomography2008

    • 著者名/発表者名
      Shingo Watada
    • 学会等名
      AGU fall meeting 2008
    • 発表場所
      米国サンフランシスコ市モスコーン会議場
    • 年月日
      2008-12-18
  • [学会発表] Energy flow of acoustic-gravity waves from the time-varying bottom boundary in the isothermal atmosphere2008

    • 著者名/発表者名
      Shingo Watada
    • 学会等名
      7th General Assembly of Asian Seismological Commission
    • 発表場所
      つくば市国際会議場
    • 年月日
      2008-11-25
  • [学会発表] GPS4次元トモグラフィーによる地震発生に伴う電離層内波動現象の解明2008

    • 著者名/発表者名
      綿田辰吾
    • 学会等名
      地球電磁気・地球惑星圏学会
    • 発表場所
      仙台市戦災復興記念館
    • 年月日
      2008-10-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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