研究課題
基盤研究(B)
(1)化学-気候モデルの気候値長期ランとシナリオ長期ラン気象研究所の化学-気候モデル(MRI-CCM)に気候値の外力を与える長期気候値ランを行う。季節変化が毎年同じように繰り返す海面水温や海氷を使い、二酸化炭素のような均質混合の温室効果気体やフロンやハロン等のオゾン層破壊物質濃度は一定、太陽放射も季節変化はするが太陽定数やスペクトル分布は一定の条件で化学-気候モデルを駆動する(オゾン等の不均質混合気体は化学-気候モデルが予報する)。統計的有意性をあげるため、200年程度の長期積分を行う。また、観測値の外力を与えて1960年代から現在までの過去再現長期ランと、観測値の外力から太陽変動と火山エーロゾルを除いて過去の外力は観測値を使い、将来の外力はシナリオを用いて1960年から2100年までの過去再現・将来予測ランを行い、そのデータを準二年振動(QBO)について解析し、影響を評価する。(2)観測・再解析データの整備と解析風・温度・高度の大気場はERA40、ERA-interim、NCEP-NCAR等の再解析データを使う。オゾン・NOx等の微量気体はSAGE、HALOE、SBUVなどの衛星データを使うが、欠測等でデータの存在しない期間や場所、さらに、グリッド間隔が必ずしも空間に固定されていない場合があるので、埋められる箇所は最適内挿等の手法で補間し、また、空間に固定した座標に変換して、データを整備する。その後、QBOのシグナルが検出できる場所や期間を大気場や化学種に関して、線形重回帰等の手法を用いて解析し、その影響を評価する。
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