研究概要 |
掘削コア試料の表面を遠隔計測できる走査型ESR(電子スピン共鳴)顕微鏡を作成し,熱履歴の検出や磁化率強度計測,断層活動年代測定等を一次元あるいは二次元的に非破壊計測する手法を開発することを研究目的とする。作成した走査型ESR顕微鏡を台湾・チェルンプ断層掘削計画等で採取された深部掘削コア試料に実際に適用して,断層摩擦熱により生成するフェリ磁性共鳴(FMR)信号を元に断層摩擦熱分布図及び磁化率強度分布図を作成する。また,断層ガウジ中の常磁性ESR信号を利用して二次元年代測定を実施し,磁化率強度分布図と組み合わせて最新の地震発生時における最大活動変位而を特定する方法を確立する。さらに,ビトリナイト反射率から見積もられた断層摩擦熱温度との比較検討を行い,断層摩擦熱温度の推定方法を確立する。
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