研究課題/領域番号 |
20340162
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橘 邦英 京都大学, 工学研究科, 教授 (40027925)
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研究分担者 |
酒井 道 京都大学, 工学研究科, 准教授 (30362445)
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キーワード | プラズマ基礎過程 / 荷電粒子輸送過程 / 超臨界流体 / ミスト混合気体 / バブル混合液体 / ドリフトチューブ / バブル内放電 / 動的光散乱法 |
研究概要 |
本研究では、気-気、気-液2相が制御された条件で混合された人工的な媒質中での放電プラズマ現象の基礎過程を解明することを目的としている。初年度は次の研究計画を遂行した。 1) 電子輸送係数の測定装置の設計製作:超臨界流体中での測定に使用できる電子輸送管(ドリフトチューブ)として、光電陰極型の構造を有する小型で高耐圧のものを設計製作した。また、液滴含有気体やバブル含有液体中で使用できるものとして、金属メッシュ型面放電プラズマを電子放出源とした放電陰極型のものを開発した。 2) 人工媒質の調製と特性評価:超臨界流体として、最も簡単に超臨界状態が得られるCO_2を用いるため、そのハンドリングシステムを構築した。また、それに微量の反応性ガスを混合できるようにガス供給系を構成した。バブル含有液体については、バブルのサイズやその粒径分散、並びにその密度(体積分率)を予め評価しておくための動的光散乱法の実験配置を設計し、必要な構成部品を調達して実験系を組み立てている。液滴(ミスト)含有気体に対しては、ミー散乱法と偏光解析法を組み合わせたミー散乱エリプソメトリー法を活用した測定システムを構築しつつある。 3) 人工媒質中での放電プラズマ生成の実験液中のバブル内での放電を実現するため、金属導線と被覆導線を編物状にした面放電電極構造と、それに対向させて配置した第3電極の間での電気分解によって、H_2またはO_2のバブルを編物状電極上に選択的に生成し、面放電によってバブルの内部でプラズマが生成できることを確認した。
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