研究課題/領域番号 |
20340162
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
橘 邦英 愛媛大学, 大学院・理工学研究科, 教援 (40027925)
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研究分担者 |
神野 雅文 愛媛大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30274335)
本村 英樹 愛媛大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (80332831)
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キーワード | プラズマ基礎課程 / 放電現象 / ミスト混合気体 / バブル混合液体 / バブル内放電プラズマ / 液中放電プラズマ / 発光スペクトル |
研究概要 |
高速パルス駆動が可能なピエゾバルブを利用し、水中に設置した微細ノズル電極から気体を供給して、ノズル電極と対向する平板電極との間に高電圧超短パルス電圧を印加することによって、単一バルブの生成と放電を同期させる新しい方法を開発した。それによって、mmオーダーの任意サイズのバブル内での放電の開始や進展、並びに放電によるバブルの変形や破壊現象の時間分解測定を行い、ガス種に依存した特性の違いを観測した。さらに、各種の封入ガス中での発光スペクトルの計測から、気相で生成される反応活性種のガス種依存性について系統的な評価を行った。放電とバブル内での放電からの水素原子の発光スペクトルは、典型的に大気圧下での気体中の放電の場合と、大きく異ならないがバブルのない水中の放電で観測されるスペクトルは、周囲の媒質密度による大きな広がりを示した。そこで、実効的に水と気体の中間的な値をもつ人工的な媒質密度が実現できるかどうかを確かめるため、大量のマイクロ~ナノバブルを水中に導入して、単発放電の画像と同期して計測した発光スペクトルの関係を対応付げる実験を進めた。その結果をもとに、Hβ線のファンデルワールス広がりを解析し、実効密度が10^<21>~10^<22>cm-3に対応する状態が実現していることがあることを確認した。これらの成果については、それぞれ学術論文と国際会議で発表した。 一方、それとは相補的な人工媒質系として、ミストを混合した気体中での放電現象についての実験的研究も並行して進めており、液中バブルの場合と気中の場合における発光スペクトルの比較から、OHラジカルやH,O原子などの生成における特性の違いを調べた。
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