ソフトマテリアルを基体とした情報変換、増幅のための機能モジュールの開発、さらにそれらを組織化した多様なセンシングシステムの構築を行う。具体的には、ケミカルゲノミクスを基盤技術として、DNA、およびPNA(ペプチド核酸)などの核酸や核酸アナローグに適当な機能性分子を化学修飾した特殊な機能性コンジュゲートを合成する。これら核酸コンジュゲートは、その機能をアロステリックに変化させる仕組みをもつ。例えば特定イオンとの相互作用、酸化還元、光照射などの刺激によりその構造や性質を変化させる。特定の相補的な核酸を足場とするとこれら複数の異なるコンジュゲート(機能モジュール)を規定された配向、距離に自在に配置することで高度に組織化された分子複合システムを精度よく構築することが可能となる。すなわち、本研究では、コンジュゲートの機能発現に関連したアロステリズムを積極的に利用して化学的(または物理的)シグナルを変換することのできる汎用性の高い方法論を提案する。化学センサー、バイオプローブ、さらには分子マシンなど様々な応用が期待できる
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