• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

保護基を全く用いない水中での糖質モノマーの一段階合成とその重合

研究課題

研究課題/領域番号 20350051
研究機関東北大学

研究代表者

正田 晋一郎  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10143364)

キーワードオリゴ糖 / 無保護糖 / 配糖化反応 / 多糖バイオマス / ヒアルロン酸 / キシログルカン / 脱水縮合剤 / セルラーゼ
研究概要

従来、オリゴ糖鎖合成の常織は、合成プロセスのどこかで保護基の導入が必須であり、活性中間体の単離が必要なことであった。本研究では、このような常織を打ち破り、無保護かつワンポットでオリゴ糖合成を達成する。これは、水中における活性中間体の合成、ならびに水中での完全選択的配糖化という、二つの基盤技術の融合により初めて可能になるものである。これらの技術を、高分子合成・酵素化学の観点から、より精巧な連続プロセスへ発展させることにより、広範な配糖体の合成における一般性の高い方法論を確立する。
多糖バイオマスから本研究に不可欠なリファイン化原料の調製
2-アセタミド-2-デオキシ糖を還元末端に有するオリゴ原料の調製
グリコサミノグリカンから、還元末端に2-アセタミド-2-デオキシ糖を有するオリゴ糖を調製する。すなわち、市販のヒアルロン酸を酵素により限定的に加水分解することにより、断片化し、これらを分取液体クロマトグラフィーにより分離・精製した。
グルコースを還元末端に有するオリゴ糖リファイン化原料の調製
タマリンド種(Tamarindus indica)由来のキシログルカンを出発原料とし、一連の酵素反応ならびにクロマトグラフィーによる分離を経て、リファイン化原料を調製した。
キシログルカンオリゴ糖と脱水縮合剤DMT-MMから対応する活性化糖誘導体の調製
キシログルカンオリゴ糖に、2, 6-ルチジンの存在下、脱水縮合剤DMT-MMを作用させたところ、対応するβ型の活性化糖誘導体が高収率で得られることを見出した。また、生成活性化糖は、セルラーゼによる加水分解を受け、糖供与体としても利用できることを明らかにした。今後、酵素的重合反応により、新規多糖を合成する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] A novel glycosyl donor for chemo-enzymatic oligosaccharide synthesis : 4, 6-dimethoxy-1, 3, 5-triazin-2-yl glycoside2008

    • 著者名/発表者名
      Tomonari Tanaka
    • 雑誌名

      Chem. Commun.

      ページ: 2016-2018

    • 査読あり
  • [学会発表] One-pot chemo-enzymatic glycosylations2008

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichiro Shoda
    • 学会等名
      236^<th> ACS National Meeting
    • 発表場所
      Philadelphia (USA)
    • 年月日
      2008-08-21
  • [図書] Handbook of Chemical Glycosylation2008

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichiro Shoda
    • 総ページ数
      500
    • 出版者
      Wiley-VCH

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi