研究課題
昨年に続いて、光合成膜構造を模した階層的ナノ組織体を巧みに構築し、基板上で高効率な光電変換機能をもつタンパク質色素複合体のナノデバイスの開発を行った。また、脂質二分子膜中でのタンパク質色素複合体のAFM観察ならびに電極基板上でのその複合体の電気化学的応答の解析結果と合わせて、色素複合体の動的構造と機能との相関について明らかにした。1)アンテナ系タンパク質色素複合体の基板上での組織化と機能解析紅色光合成細菌の光捕集機能をもつアンテナ系(LH)タンパク質、LH2および光電荷分離機能をもつ反応中(RC)を含むLHタンパク質、LH1-RCの組織化を脂質二分子膜中および電極基板上で行った。そして、これらの複合体形成および機能発現におよぼすタンパク質のアミノ酸組成および脂質の組成の役割について、それぞれ、検討を行った。2)アンテナ系モデルタンパク質を用いた色素誘導体の基板上での組織化とその機能解析分子生物学的ならびに化学合成的手法で人工的に調製したアンテナ系モデルタンパク質を用いて、光捕集あるいは光電荷分離機能をもつ色素複合体の自己組織化を基板(ITOあるいは金電極)上で行った。その確認は、UV-Vis、CDなどの分光学的手法および原子間力顕微鏡を用いて検討した。また、それらの複合体の蛍光挙動ならびに基板上での電流応答の比較検討から、色素誘導体間のエネルギーおよび電子伝達機能について検討を行った。
すべて 2012 2011
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)
ACS Macro Lett.
巻: 1 ページ: 296-299
10.1021/mz200163e
巻: 1 ページ: 28-22
10.1021/mz200048m
Photosynthesis Res.
巻: 111 ページ: 63-69
Doi:10.1007/s11120-011-9673-x
Biomacromolecules
巻: 13 ページ: 432-438
10.1021/bm201457s
Chem. Lett.
巻: 40 ページ: 1280-1282
Doi:10.1246/cl.2011.1280
巻: 12 ページ: 2850-2858
10.1021/bm200585y
Chem.Phys.Lett.
巻: 511 ページ: 135-137
Doi:10.1016/j.cplett.2011.06.019
Phys.Chem.Chem.Phys.
巻: 13 ページ: 11615-11619