研究概要 |
1) 環状二量体付加物の反応性検討 ヒ素ホモ環状化合物と種々の置換基を有するアセチレン誘導体とのラジカル反応により得られる環状二量体付加物である1,4-ジヒドロ-1,4-ジアルシニンの反応性を検討したところ、1,4-ジヒドロ-1,4-ジアルシニンジ酸無水物が定量的に得られることを見出し、その構造解析を行った。 2) 1,4-ジヒドロ-1,4-ジアルシニンとPt(II)との錯体合成 1,4-ジヒドロ-1,4-ジアルシニンとの遷移金属錯体として、塩化白金(II)を用いた検討を行ったところ、仕込み比を制御するだけで1,4-ジヒドロ-1,4-ジアルシニンとPt(II)の2:1錯体および2:2錯体が選択性良く結晶として単離することに成功した。さらにPt(II)の2:1錯体および2:2錯体の合成にも成功し、金属中心の配位子を交換することで、Pt(II)-Pt(II)相互作用が誘起されることを見出した。さらにPt(II)単核錯体の金属中心の配位子を交換することで赤色に強く発光することを見出した。 3) ヒ素含有ポリイミドの合成 1,4-ジヒドロ-1,4-ジアルシニンジ酸無水物とジアミンとの反応を検討したところ、溶液中、温和な条件でイミド化重合が進行することを見出し、その重合条件の検討を行った。
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