研究概要 |
本研究では、二成分および三成分ポリマーブレンドにおいて光架橋および光重合反応を導入することにより、様々なモルフォロジーを誘起・制御した。これらの構造は光反応と相分離との競合によって形成される。光反応の高い選択性を利用し、コンピュータ支援光照射(Computer-Assisted Irradiation, CAI)法を開発し、相分離過程の時間的、空間的に制御を試みた。この特異的な方法で得られた様々な周期構造の形成機構やその時間発展過程を計測した。これらのモルフォロジーのうち、共連続構造を利用して、多層カーボンナノチューブ(CNTs)を高分子混合系に導入し、片方の高分子の連続相に選択的に分散させ、絶縁体の高分子を導電化することを成功した。結果として透明性の高い(90%程度)且つ電導性を有する高分子薄膜が得られた。
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