研究課題/領域番号 |
20350109
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研究機関 | (財)川村理化学研究所 |
研究代表者 |
原口 和敏 (財)川村理化学研究所, 材料化学研究室, 理事・所長(兼室長) (10373391)
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研究分担者 |
高田 哲生 (財)川村理化学研究所, 材料化学研究室, 主席研究員 (00425670)
加藤 愼治 (財)川村理化学研究所, 高分子化学研究室, 室長 (10415458)
武久 敢 (財)川村理化学研究所, 材料化学研究室, 研究主任 (70425669)
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キーワード | ゲル / ナノコンポジットゲル / 有機/無機ハイブリッド / 光重合 / 高強度 / 超疎水性 / 細胞培養 / 刺激応答性 |
研究概要 |
ハイブリッド型ソフトマテリアル(水系NCゲル及び非水系NC)における超機能性の更なる展開を目指し、A.新手法によるソフトマテリアルの合成と変性、B.ネットワーク構造解析と構造/物性相関による超機能性機構解明、C.新たな機能性の探索を行った。 (1)4分岐ポリエチレングリコール(PEG)とナノクレイとの室温重合によって新たなNCゲルの合成に成功した。得られたNCゲルは透明性、力学物性、生体適合性に優れ、その最適組成、最適合成条件、クレイ-PEG相互作用および構造を明らかにした。また、光重合NCゲルの構造形成機構を解明した。 (2)乾燥処理により不可逆的な高分子/クレイネットワーク構造変性が生じることを見いだし、それに伴うNCゲル物性(力学物性、膨潤性)変化を解明した。また、水系レドックスで温度応答性高分子の合成を行い、重合条件による分子量変化、Mark-Houwink定数、自己架橋形成によるゲル形成挙動などを明らかにした。更に、NCゲルの水中異常膨潤(自発的収縮)挙動を見いだし、その発現機構および可逆/不可逆性をネットワーク構造や対イオン濃度の変化により解明した。 (3)ゲル界面構造と特異的細胞培養性:NCゲル界面の超撥水性発現挙動の詳細と表面変性による超撥水性変化を明らかにした。また、疎/親水共重合NCフィルム上での細胞培養と酵素処理無しでの(温度刺激による)細胞剥離、回収された細胞のViabilityを異種細胞において確認し、ナノ界面構造とタンパク吸着性、細胞培養/剥離性との関係を明らかにした。 (4)不揮発性媒体NCゲルの合成、ハイブリッド型ソフトマテリアルの合成及び物性、分示鎖形態転移に伴う応力の外部出力評価、高選択的吸着などの実験に取り組み、優れた予備的知見を得た。
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