研究概要 |
本研究では,偏極中性子ビームの高効率利用を目的として,中性子の磁気モーメントと磁場との電磁相互作用のみを利用して,中性子を偏極させると共に集光する新概念(四極および六極磁場の利用)に基づく中性子高偏極・集光システムの開発を行う.そして,本システムを非常に良質な偏極集光中性子ビームを必要とする集光型偏極中性子小角散乱実験へ応用する計画である.H22年度は,JRR-3のC3-1-2-1ポートにおいて,本課題で製作した大口径四極磁石を用いた中性子ビーム実験を行い,偏極中性子ビームの発生に成功した.さらに,2台の六極磁石型中性子集光用磁気レンズと組み合わせて,パルス中性子を偏極,集光するための磁気複合光学システムのプロトタイプを構築した.次に,磁気複合光学システムを用いてパルス中性子ビームの偏極・集光実験を行った.その結果,波長帯域幅0.2nmのパルス偏極中性子ビームの集光に成功した
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