研究課題/領域番号 |
20360059
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高野 直樹 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10206782)
|
研究分担者 |
鳥山 寿之 立命館大学, 理工学部, 教授 (30227681)
山東 篤 和歌山工業高等専門学校, 知能機械工学科, 講師 (50435442)
|
キーワード | 動的解析 / モデル縮約法 / MEMS / エッチングシミュレーション / 不確かさ / モンテカルロシミュレーション / 確率均質化法 / 重合メッシュ法 |
研究概要 |
(1)モデル縮約法を用いた高速動的解析法 荷重の時間変化と荷重方向に不確かさを考慮し、モデル縮約法の一つのBSOAR法を用い、メモリ削減による並列化が高速動的モンテカルロシミュレーションに有効であることを実証した。さらに、10^<-4>の低確率でしか起きない事象を効率的に見つけ出すサンプリング法を開発し、計算効率をさらに3倍に高めることに成功した。成果は2012年5月の第17回計算工学講演会において発表する。 (2)マルチスケール動的解析法 材料特性と微視形状に不確かさを考慮した確率均質化法を1次展開式に基づき開発し、パワーMEMS燃焼器の保炎器ノズル形状を模擬した例題に対して適用した。設計上は周期的配列としている約1,000個のノズル配列に加工上生じる微小なずれがマクロ特性に与える影響を解析することができた。成果は2012年5月の第17回計算工学講演会等において発表する。また、局所的な不均質性を考慮するための重合メッシュ法に対しても、数値積分の高精度化と不確かさを考慮した定式化を行い、後者については計算効率を理論的に算出し、その有効性を確認した。 (3)MEMSプロセスシミュレーション 研究成果が日本機械学会英文誌JCSTに掲載されるなど、成果発表を行った。 (4)パワーMEMSへの適用 上記の保炎器を有する冷却流分岐型予混合燃焼器の設計を過年度のシミュレーションも統合して行い、MEMSプロセスのICP-RIE加工と接着による試験機の製作を行った。当量比0.6~0.8の広範囲の条件下で着火後数秒以内の実測温度として約1150K~1350Kの安定燃焼を確認することができた。 (5)研究室HPを新設して情報発信を開始した。
|