研究課題
基盤研究(B)
本研究では、ナノデバイス開発に必須となるナノ材料単体でのナノメカニクス特性を高精度に評価するため、ナノ材料評価専用MEMSデバイスとSEM内ナノプローブマニピュレータを新開発し、代表的なナノ材料であるカーボンナノチューブ(CNT)単体の力学特性の解明を試みた。MEMSデバイスには、世界初となる変位拡大機構を有する静電容量センサを搭載し、変位分解能0.93nmを実現した。本デバイスは、ナノプローブマニピュレータに搭載した上でFE-SEM内に設置され、CNT固定後に引張試験が実施可能となる。平均直径51nm,長さ17μmの多層CNTのナノ引張試験で得られた応力-ひずみ関係から、CNTは先ず外層が破断して、引き続き内層が破断することが明らかとなった。また、ヤング率は約600GPaを示し、これまでに報告とほぼ同程度の値を示した。
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Journal of Micromechanics and Microengineerings, Institute of Physics Vol.18, No.6
ページ: 065011(10)