研究課題
ファブリーペロー光共振器の光学的共振器長(nL)は、光速度(c)を隣接する共鳴周波数差(自由スペクトル領域:FSR)で除算することで決定可能である。すなわち長さを周波数測定から決定可能である。本研究では、外部共振器型周波数可変半導体レーザ、電気光学変調器およびロックインアンプを用い、ファブリーペロー共振器のFSRを零位法によって高精度に決定する手法を理論・実験で明らかにした。キャリア周波数が共振器共鳴点から僅かにずれた状態に半導体レーザを調整し、電気光学素子により周波数変調(Frequency Modulation : FM)を掛け、キャリアの両側に2個のFMサイドバンドを発生させる。この光を共振器に導入し、その透過光または反射光を光検出器により観察する。光検出器の出力は電気光学素子に加えた変調信号とロックインアンプにより同期検波を行う。このとき電気光学素子に加えた変調周波数をFSR近傍で走査すると、FMサイドバンドとキャリア間の干渉により、変調周波数がちょうどFSRのときに必ず、ロックインアンプ出力がゼロ点を通る。ゼロ点を通るときの傾きは、キャリア周波数の共鳴点からのずれが、共鳴全値幅の29%のときに最も大きくなることを理論・実験から導き出した。また傾きは電気光学素子の変調深さ、入力レーザパワーに比例することを理論実験両面で証明した。相対不確かさが、10^<-9>以下でのFSR測定が可能なことを示した。
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Proc. of the 3rd International Conference of Asian Society for Precision Engineering and Nanote chnology 3
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