研究課題/領域番号 |
20360067
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
森田 昇 富山大学, 大学院・理工学研究部・工学, 教授 (30239660)
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研究分担者 |
山田 茂 富山大学, 大学院・理工学研究部・工学, 准教授 (00174714)
高野 登 富山大学, 大学院・理工学研究部・工学, 助手 (60251881)
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キーワード | 多機能型ダイヤモンド工具 / 極微細加工 / 集束イオンビーム / 選択成長 |
研究概要 |
本研究は、各種の極微細加工用の高精度多機能型ダイヤモンドツールの開発とマイクロ・ナノスケール加工への応用化を目的としている。 より緻密なダイヤモンドチップを得るため、ダイヤモンド成膜について検討を行った。実験は、超硬丸棒(直径φ3mm,長さ40mm)に対して、試料温度820~900℃、フィラメント電流30~50A、成膜時間10h、メタン濃度0.5~1%の条件で熱フィラメント法により行った。その結果、試料温度が高くなるにともない、ダイヤモンド粒径が大きくなった。また、試料温度が900℃のものは粒径が大きいだけでなく、基板からのはく離も観察された。以上のことより、成膜時の試料温度は820℃が適当であると考える。成膜速度は、現状では1μm/hであり、今後より高速度で成膜可能な条件について検討を行っていく。 ダイヤモンドツールは、CVDダイヤモンドチップを超硬シャンク端面に装着して作製する。このとき、精度よく高強度で切れ刃をシャンクに接合させるため、その作製装置を開発した。この装置は、工具位置を観察するためのCCDカメラ、高精度な位置決めを行うためのXステージ、超硬シャンクを保持するためのシャンクホルダ等から構成されている。本装置で作製したダイヤモンドツールの精度を評価するため、工具取付け装置に搭載されているCCDカメラで工具正面から観察し、描画・計測機能により、シャンクの中心を点A、切れ刃先端を点Bとし、偏心量(距離AB)を測定した。その結果、偏心量が3μm以下の高精度なツールの作製が可能であった。また、目標位置を任意に軸心から偏心させることや、切れ刃の取付け角を任意に変化させることも可能となり、種々の形状のマイクロダイヤモンド工具が作製できる。
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