研究概要 |
本年度は,電極形状がことなるいくつかの細胞-GUV電気融合バイオチップの作製を試み,最終的に櫛形の電極の長さと形状を決定した.さらに,エレクトロローテーションにより,GUVと細胞の誘電特性を測定して,内部の電気物性を決定した.また,融合に必要な電場強度を設計するための数値解析モデルを完成させた。 細胞-GUV電気融合バイオチップの形状については,幾度かの予備実験により,電極長を数mmにすることや,電極を流路内になるべく突き出さないこと,流路を50pm巾程度にすることが,1対1の対応を確実につけるためには重要であることがわかった.さらに,流路については,PDMSで型をとって作製する方法を選択することで,適切な高さの流路の作製が見込まれることがわかったので,50pm巾-高さのマイクロ型を作製した。 以上,本年度の段階では,主として数値解析モデルと電気物性測定,および予備実験による流路形状の設計にとどまった.今後はチップの作製と平行して,印加パルス長さと強度の計算とワイヤー電極による予備実験の比較を行う。
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