| 研究概要 |
本年度は,非定常非蒸発噴霧の実験による微視的解明と,非定常非蒸発・蒸発・燃焼噴霧の三次元数値予測を実施した.
A. 非定常非蒸発噴霧の微視的解明
ディーゼル機関のパイロット噴射の非定常非蒸発噴霧に対して既に完成させた超望遠拡大レンズ系を介し,微小時間差の波長が異なる光源による二重露光撮影を行い,またレーザホログラフィ法を適用し,主な次の結果が得られた.
1. 二重露光方式により液滴速度が得られる.
2. 上流部の液滴はほぼ鉛直下方に移動し,下流になる程半径方向に拡散する.
3. 噴霧中心軸付近の液滴分離は困難である.
4. レーザホログラフィ法の再生画像にはノイズが乗り,フィルタ選択の検討が必要である.
B. 三次元数値予測に関しては,1)適切な分裂モデルによって非蒸発時の噴霧形状は実験結果を良く再現する.2)蒸発時の混合分率分布,適切な燃焼モデルによって燃焼時の温度と熱発生率の分布と熱発生率の時間経過の予測が可能である。また,熱発生率の予混合的燃焼器間の予測は実験値と良く合うが,拡散的燃焼器間については尚改善の余地がある.等の主な結果が得られた.
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