研究概要 |
昨年度までの結果から、磁束を強くするだけではなく、ロータを軽量化しながら強い磁界を作り出す必要性が分かったので、それらを考慮した人工心臓用の小型浮上モータを設計・製作した。このモータは浮上回転に成功し、基本特性を測定した。小型の割には、強い浮上力と回転トルクを確認した。しかしモータとしては同期モータ制御しかしていないため、回転位置が不安定で充分な性能が出ていない。 本年度は、回転角を検出してサーボモータ制御をする方式を取り入れ、安定度の高い状態で浮上特性と回転特性を測定した。埋め込み可能な大きさの人工心臓として使用可能なように、ホール素子を使った角度検出を取り入れ、9000rpmを越える安定な浮上回転に成功している。23年度(繰り越し分)磁気浮上モータを血液ポンプ用に製作し直して遠心ポンプを製作し,目標とした人工心臓ポンプを開発している。23年度の残りの期間で,ポンプとしての性能を確認する予定である。 ロボット用モータの開発に関しては,従来効率の悪化や信頼性の問題を解決するため,超高トルクモータを開発する必要があった。磁界解析を使って磁束集束と扁平なアウターロータモータを設計し,歩行補助に使える(足の関節に付けられる)20Nmの高トルクモータを設計した。内部に1/6の遊星歯車減速機を持たせることを前提に,歩行に充分なトルクを得られる見通しを得た。このモータ部分のみを設計して発注し終えている。
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