研究概要 |
21年度は昨年度に原理確認した技術を基盤として、以下の技術開発を進めた。 1. 高精度垂直面配線技術 スプレーコートの適正塗布条件を把握し、高さ600ミクロンの段差部へのレジスト塗布を可能とした。また、この寸法の適正露光のため、斜め露光条件を把握した。この時、露光条件により、配線部の幅が数十ミクロン程度まで広がることを明らかにした。適用対象である配線幅と間隔より、この程度の広がりは実用上問題ないことを確認した。このパターニングした配線部にTi,Pdをスパッタで形成し、リフトオフした後、Niメッキを行った。ここで無電解メッキの条件を把握した。適正温度、時間を把握して、厚さ数ミクロンの配線の形成を実現した。現在、無電解メッキを行った際に生じることがある配線部以外へのNi形成が課題である。この原因究明を行うため、メッキ前の処理条件や、リフトオフ条件などのパラメータを変更し適正条件を把握している。 2. 貫通配線形成技術 シリコン(110)面の結晶異方性エッチング技術を利用した垂直角柱形成技術において、ダイシングを利用することにより、角柱の間隔が100ミクロン以下の形成が可能であることを示した。また、事前形成合わせマークを用いたアライメシトを行うことにより、結晶方位と高精度な方立合わせができることを確認した。これらの方法を駆使し、本方法を高アスペクト比の角柱の形成に適用することにより、高さ数百ミクロン、幅50ミクロン程度の角柱形成を可能とした。
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