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2008 年度 実績報告書

共鳴トンネルアクティブ伝送線路とそれを用いたTHz信号生成・処理技術

研究課題

研究課題/領域番号 20360155
研究機関富山大学

研究代表者

前澤 宏一  富山大学, 理工学研究部(工学), 教授 (90301217)

研究分担者 森 雅之  富山大学, 理工学研究部(工学), 助教 (90303213)
キーワード共鳴トンネル / 分布定数線路 / THz / 増幅器 / エアブリッジ / InP
研究概要

THzアンプの実現を目指し、共鳴トンネル分布定数線路の理論的、及び、シミュレーションによる検討を行った。ここでは、特に、ゲイン、安定性、周波数帯域と、素子パラメータの関係に着目した。
この構成は損失のある伝送線路と同じであるが、負性抵抗により、損失が負、つまりゲインを持つことになる。しかし、共鳴トンネルダイオードはdcからTHz領域まで負性抵抗を示すため系が不安定になりやすい。また、共鳴トンネルダイオードの負性抵抗領域は電圧的には限られているので線形性を維持することも難しい。我々はこれに対して相補的にバイアスした共鳴トンネルダイオードペアを用いることにより、安定した特性が得られることを示した。また、共鳴トンネルダイオードペア分布定数線路のバイアス回路について検討し、その安定動作条件を明らかにした。次に、アンプの帯域幅を決める要素について検討を進め、ユニットセルの大きさと帯域幅に明瞭な関係があることを見出した。シミュレーションによれば、1平方μm程度のエミッタ面積を持つ共鳴トンネルダイオードを用いることにより、1THzを越える帯域の信号増幅が可能であった。
上記と並行して、デバイスプロセスの再検討も行った。エアブリッジ配線の採用により、従来の共鳴トンネルダイオードで問題であった、エミッタ-コレクタ間の寄生容量を低減することが可能となった。さらに、これを用いた共鳴トンネル分布定数線路の設計・試作を行った。今後、高周波特性の評価を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] AINセラミック基板上に集積した共鳴トンネルベア発振器2009

    • 著者名/発表者名
      前澤宏一, 亀谷直樹, 岸本茂, 水谷孝, 赤松和弘
    • 学会等名
      電子情報通信学会、電子デバイス研究会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2009-02-26
  • [学会発表] Improved Bias Stability of the RTD-Pair Oscillators Integrated on an AIN Ceramic Substrate2008

    • 著者名/発表者名
      K. Maezawa, N. Kamegai, S. Kishimoto, T. Mizutani, K. Akamatsu
    • 学会等名
      2008 International Conference on Solid State Devices and Materials (SSDM2008)
    • 発表場所
      Tsukuba, Japan
    • 年月日
      2008-09-24
  • [学会発表] 共鳴トンネルダイオードペアを分散配置したアクティブ伝送線路2008

    • 著者名/発表者名
      前澤宏一, 藤城翔, 笠原康司, 坂本智哉, 森雅之
    • 学会等名
      2008年電子情報通信学会ソサイエティ大会
    • 発表場所
      明治大学 生田キャンパス
    • 年月日
      2008-09-17

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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