研究課題/領域番号 |
20360172
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
岡田 実 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10252587)
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研究分担者 |
原 孝雄 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (30372668)
齋藤 将人 琉球大学, 工学部, 准教授 (30335476)
宮本 龍介 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (10452525)
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キーワード | RF信号処理 / ベースバンド / 低消費電力 / 無線ノード / Zig-Bee / W-LAN / ESPARアンテナ / IEEE802.15.4 |
研究概要 |
ESPAR (Electronically Steerable Passive Array Radiator)アンテナの指向性をシンボルレートと同じ周波数で高速に変化させることで、シンボル内の振幅位相変動を発生させ、その変動量を平均化することでRF回路やデジタル信号処理部の規模を増加させることなくダイバーシチ効果を得ることができるシングルRFダイバーシチ方式の伝送特性を解析及び実験を行い明らかにした。 消費電力の小さい無線伝送方式として広く用いられているIEEE802.15.4の物理層標準を仮定し、提案ESPARアンテナによるSingle-RFダイバーシチ方式のシンボル誤り率特性の理論式を導出した。導出した理論式を用いて数値解析を行った結果、ESPARアンテナの寄生素子数および制御周波数の組を複数用意することでダイバーシチ利得を大幅に向上させることが可能であることを明らかにした。 また、本方式に基づくESPARアンテナを試作し、IEEE802.15.4を物理インタフェースとして用いるZig-Beeモジュールを試作アンテナに接続して伝送実験を行った。その結果、提案方式を用いることで、スループットを向上できることが明らかになった。 また、MACプロトコルについては、マルチルート符号化を用いたマルチホップネットワークの実装を行った。実装においては、省電力かつ開発コストの低い組込みJavaプロセッサを利用した。この実装により、マルチルート符号化による再送回数の減少が確認でき、消費電力の削減に効果があることが確認された。
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