【研究目的】現在、ヒトの手のような触覚や触診などに係わるHaptic技術に関する研究が次世代のバーチャルシステムや遠隔医療に欠かせない技術として世界各国で行われている。しかし、ヒトの手のような触覚・触診特性に対応した触覚センサデバイスやセンサシステムは未だ実現されていない。 本研究では先に開発した位相シフト法の原理を導入して、ヒトの手のようなHaptic特性を持つセンサデバイス及び画像化システムを開発して医療機器やバーチャルシステムへの適用を目指している。 (2-1)信号処理システムの構築と処理スピードの向上、及び信号処理回路の試作開発では、システム全体のアルゴリズム改善によって信号処理速度の向上が実現した。 (2-2)触診プローブ用圧電セラミック素子を数MHz帯で駆動する為の位相シフト回路技術の開発及び計測システムの開発では、これまで圧電セラミック素子を100-500kHzの周数領域で駆動していたが、2-5MHzで駆動できるシステム回路を施策開発することに成功した。 (2-3)乳癌・腫瘍モデルの製作及び基礎的な実験では、シリコーンゴムで製作した腫瘍モデルによって検出感度や分解能、再現性などについて検証実験を行い、腫瘍の硬さを画像表示できることが可能となり実用化の可能性が認められた。
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