研究分担者 |
上田 隆雄 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20284309)
上野 勝利 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (70232767)
渡邉 健 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (50332812)
石丸 啓輔 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 技術職員 (00380121)
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研究概要 |
本研究課題を遂行するためには,照査システムと検査システムの2つのシステムを構築する必要がある.本年度は,最終年度として,照査システムおよび検査システムの具体的な試験方法および3次元個別要素法の流動解析プログラムにおける固体粒子群の動きと連続体の流動解析の連成のアルゴリズムの完成を目指した. その結果,照査システムおよび検査システムとしての具体的な試験方法を提案し,徳島大学を含む7研究機関において単位セメント量を同一にした6種類の配合のコンクリートで試験を実施し,試験方法としての完成度を高めた.前者の試験を加振ボックス充てん試験と称し,後者の試験をタンピング試験と称す.コンクリート材料は各地域の材料を使用し,7研究機関の各地域の生コン工場で実際に使用されているスランプの配合を用いた.配合水準としては8水準で,加振ボックス充てん試験とタンピング試験で得られる指標との相互関係を検討し,その妥当性を明らかにした.その結果,施工性能の検査方法としては,配合の条件によるが加振ボックス充てん試験とタンピング試験のどちらも照査方法の試験として用いることが可能であることを示した.施工性能の検査方法としては,通常の検査とは本質的に異なる施工における不具合の発生リスク低減する目的でタンピング試験におけるコンクリートのスランピングの目視観察が検査方法として可能であること.また,単位フロー増加量がほぼ直線近似可能であることから,350mmフローまでの落下回数を求め,初期のスランプフローから350mmフローまでの増加分フローを落下回数で除した単位フロー増加量を算出し,設定したスランプフロー変形速度の許容範囲内に存在するか否かを検査する方法も可能であることを示した. 一方,3次元個別要素法の流動解析プログラムに関しては,流体解析の要素モデルを変更することによって,粒状体解析との連成が可能になり,照査システムの試験装置であるBOXX形充てん容器のフレッシュコンクリートの流動を解析することができるようになった.
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