研究課題/領域番号 |
20360197
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
横山 功一 茨城大学, 工学部, 教授 (20302325)
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研究分担者 |
呉 智深 茨城大学, 工学部, 教授 (00223438)
原田 隆郎 茨城大学, 工学部, 講師 (00241745)
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キーワード | 地震被災診断 / 光ファイバセンサ / 圧電型センサ / モニタリング / 損傷判定 |
研究概要 |
本研究は、都市インフラの地震被災度の迅速な把握と緊急対応のため、(1)ブロードバンド地震被災検知センサの開発、(2)損傷情報を統合して構造物全体の健全度を判定・評価する技術の開発、(3)センシングシステムと健全度解析評価・診断・判断手法を統合した地震被災診断システムの開発を行うものである。 まず、光ファイバと圧電素材を利用してブロードバンド地震被災検知センサの検討を行った。光ファイバセンサでは、動的な応答を測定するためFBG(Fiber Bragg Grating)方式の分布型センシング手法について、センサの高感度化、センサの敷設方法および検知特性を実験的に確認した。圧電型センサでは、モニタリング電源を必要としないひずみ記憶型センサとしてPVDFフィルムセンサを取り上げ、クラック進展の検知試験とRC梁におけるひび割れの計測試験を行い, PVDF(polarized polyvinyl idene fluoride)フィルムセンサによるクラックの発生と進展の計測性能を確認した。 被災健全度診断判定システムの開発では、各種センサによる分布的かつ面状の計測から多点計測情報が取得できることを踏まえたシステム開発を行った。特に、大規模構造物に対する被災診断解析手法として、地震応答の計測データに基づくニューラルネットワーク手法を用いた多点入出力型の損傷同定手法を提案し、加速度の局所検査データを用いて損傷劣化に関する空間分布の同定精度を数値シミュレーションによって検討した。また、超小型化された加速度センサICタグとワイヤレスセンシング技術の利用可能性についても検討し、ワイヤレスネットワーク機能を利用した検査システムの提案も行った。
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