研究課題
浮体式基礎を利用した洋上風力発電施設の実現に向けて、(1)低コストな浮体式洋上風力発電施設の基本コンセプトの策定とその成立性の検討、(2)設計の基本ツールとなる、浮体基礎、係留系、タワー、ブレードを一体とした連成振動予測技術の開発、を研究目的とし、A~Eのサブテーマを設定し、研究協力者(戸田建設、富士重工業、新日鉄エンジニアリング、佐世保重工業、双日九州)とも分担・連携しながら実施した。全体会合は4回実施した。A.想定実機の1/10モデルによる洋上実験の実施;ハイブリッドスパーの製作性や海域上での施工性も含めて実証するため,想定実機の1/10スケールモデルを用いた実海域実証実験を実施した.佐世保港の湾内、岸壁から30m沖合に、下部をプレキャストPCセグメント、上部を鋼製とするスパー型浮体、鋼製タワー、定格出力1kWの水平軸型風車および3本のアンカーチェーンと重力式アンカーを構成要素とする実証実機を設置し、約3週間にわたって自然外力下での浮体挙動等の計測を行った。本実験により、ハイブリッドスパーコンセプトの基本的な成立性を確認した。B.係留、浮体、タワー、ブレードを一体とした連成振動シミュレーションプログラムの開発;MATLABを用いた浮体動揺解析プログラムにより、上記Aの実験結果を再現し、プログラムの検証をおこなった。また、設計解析ツールとして、NREL/FASTプログラムに浮体動揺および係留解析プログラムを組み込むことで、連成振動解析プログラムの開発をおこなった。C.新形式係留法の検討;砂地盤用サクションアンカーの検討を実施した。D.洋上風況・波浪推算法の実測による検証と予測精度の向上;洋上での風況解析と波浪推算を実施し、想定海域における設計波高、設計風速を算出した。E.100kW級風車を搭載したスパー型基礎による実証実験計画の策定;同基本計画を策定した。
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Proc.of the ASME 29th International Conference on Ocean, Offshore and Arctic Engineering
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