研究概要 |
前年度までに確立した走行車両-橋梁-地震連成系の線形動的応答解析手法を基礎に,車両と橋梁との相互作用を精緻化すると共に,非線形解析手法への開発を進めた 1.曲線桁橋の地震応答特性検討:支承挙動に着目し,水平方向の地震波の入力方向を0゜~180゜まで変化させ,曲線桁橋の地震応答特性について検討を行った.さらに,桁上に自動車載荷あるいは走行している場合の影響を考慮出来るように解析プログラムを改良した.その結果,車両載荷・走行の場合も入力角度60゜~70゜の応答値が最も大きくなることを明らかにした.曲線桁では支承に負反力が発生する場合があり構造上の弱点であるため,地震時反力を求めて考察した 2.新幹線高架橋の耐震性能および車両走行安全性検討:16両編成新幹線車両走行時の高架橋の耐震性能評価および車両走行安全性の検討を行った.その際に実際の挙動を反映させて車両連結のばねを考慮出来るように列車振動を定式化し,解析プログラムを改良してその効果を確認した.車両走行安定性は輪重変動率により検討した 3.大規模地震動に対する橋梁-三次元走行車両-地震連成系の非線形振動解析手法の開発:大規模地震時における橋梁と走行列車連成系の挙動の再現に向け鉄道高架橋橋脚の非線形動的解析手法の開発を進めた.これまでの線形解析でのモード法を非線形解析に適用出来ないことから,直積積分法を適用するように大幅に解析プログラムを変更した.非線形解析では材料非線形特性をバイリニアで表現し履歴ループを静的に確認後、動的解析を行い汎用プログラムでの解析結果と比較してその妥当性を確認した
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