研究課題
地震などの災害を受けた補強土構造物の災害後の残存耐力を検討し、災害後の被災度を的確に評価し、補修・改修の必要性の有無あるいは造り替えの判断と工法の選定を適正に行い、土構造物を長期間に亘り安全かつ経済的に維持することに資することを目的とする。被災事例の収集と分析を行い、被害を類型化し、さらに各被災補強土構造物について、事前・緊急・応急・恒久の災害対応事例を収集し分析した。ジオグリッドの摩擦特性を求めるため土中引抜き試験を実施した。地震などによる被災を想定し、ある程度引抜いたところで一旦除荷し、再度引抜を行う。被災の程度を勘案し、初期引抜きの程度は色々と変える。主として細粒分を含まず粒径の揃った豊浦砂について実験を行い、除荷・再載荷時の挙動を検討する。被災事例の収集と分析によると、被災補強土の中には建設後あまり時間が経っていないものもあり、建設時の締固めなど施工に問題があったと考えられるものが見られた。載荷・除荷・再載荷という履歴を与えたジオグリッドの引抜き特性より、大きな地震動を受けた後は引抜き抵抗が若干低下する可能性があることが分った。またその低下の度合いは、ジオグリッド形状やにより異なり、面状や丸い開口部を有するジオグリッドよりも四角く大きい開口部を有する場合に著しいことが分かった。
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基礎工
巻: 38 ページ: 12-17
Geosynthetics International
巻: 16 ページ: 286-300
ジオシンセティックス論文集
巻: 24 ページ: 69-74
