研究分担者 |
江藤 剛治 近畿大学, 理工学部, 教授 (20088412)
森 信人 京都大学, 防災研究所, 准教授 (90371476)
水谷 夏樹 大阪産業大学, 工学部, 准教授 (50356036)
鈴木 直弥 近畿大学, 理工学部, 講師 (40422985)
高野 保英 近畿大学, 理工学部, 講師 (80330231)
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研究概要 |
竹原,江藤,高野は風洞水槽において風波砕波が生じる条件において画像計測を行い,乱れの状況を詳細に計測した.その結果,1)砕波が生じない場合に比べて,砕波波峰直下に強い渦が生じることが明らかとなった,2)また,生じた強い渦によって気泡が内部に取り込まれることが観察された。3)また,風洞水槽に改良を加え,風波波峰と追跡できる走行台車により,砕波波峰付近での気泡発生現象が高速ビデオカメラで撮影可能となった 鈴木は大気・海洋間CO_2収支の評価手法の向上について検討した.その結果,1)大気・海洋間CO_2収支積算において人工衛星や気象モデルなど複数の時空間解像度の風速データを用いて大気・海洋間CO_2収支を比較した結果,最大約40%の影響が示された.2)大気・海洋間CO_2輸送は砕波によってもCO_2が多く輸送される.そこで従来の風速モデルと砕波モデルを用いて大気・海洋間CO_2収支を比較した結果,高緯度で砕波の影響が大きいことが示された 森は造波水槽を用いた可視化実験を行い,砕波帯における混入気泡特性および底面圧力変動について検討を行ったその結果,1)時間平均した気泡径分布の形状は岸沖方向で変化せず,コヒーレントなスペクトルを持つ,2)ボイド率および平均気泡径は,鉛直方向に指数関数的に減少する,3)波高減衰から求めたエネルギー散逸率と平均気泡径との間には高い相関が見られることを明らかにした 水谷は風洞実験水槽において気流の可視化実験を行い,摩擦速度の空間的変化と気流の剥離の関係,また気流の剥離と波形の諸量の関係について検討を行った.その結果,1)気流の剥離の頻度と摩擦速度については明確な関係があった,2)気流の剥離は波面の局所的な形状に依存して発生した,3)気流の剥離の頻度は波形勾配,粗度長と定性的な関係が認められるが,明確な関係は不明なままであり,今後さらに検討を行う必要がある
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