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2008 年度 実績報告書

貯水池上流域における濁水発生要因の定量的評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20360241
研究機関九州大学

研究代表者

三谷 泰浩  九州大学, 工学研究院, 准教授 (20301343)

研究分担者 江崎 哲郎  九州大学, 工学研究院, 教授 (40038609)
島谷 幸宏  九州大学, 工学研究院, 教授 (40380571)
池見 洋明  九州大学, 工学研究院, 助教 (90380576)
キーワード濁水長期化問題 / 河川環境 / 土砂流出 / 地理情報システム / 環境技術
研究概要

日本の河川は一般的に急流で河川長が短いため,降雨時に一時的に高濁度化するが,濁水がすぐに流下するために,降雨が終わればただちに清水に戻る特徴を有している。しかし,河川の開発にともない,山間部の河川にダムや堰などの人工構造物が建造されると,降雨時には,その構造物が上流域において発生した濁水の流下を遮るため,懸濁物質が貯水池内に貯留・滞留することとなる。濁水はその性質上,沈降速度が非常に遅いため,放水などの際には滞留した濁水を放流することとなり,下流河川において濁水が長期間にわたって生じることとなる。濁水の長期化が引き起こす被害は,景観・レクリエーション価値の低下,川魚などの水産資源への影響(成長阻害や漁獲高低下),生態系への影響,稲の生育阻害,水道用水や農業用水の浄化設備への影響などがあり,河川環境の悪化をもたらすともに,河川を中心とした様々な生産活動に影響を及ぼすこととなる。そこで,本研究では,濁水の発生源である貯水池上流域が濁水に及ぼす環境的影響を定量的に明らかにすることを目的として宮崎県一ツ瀬川上流域を対象として研究を行う。
今年度は,貯水池上流域の分析を行うために必要な基礎データの収集を行い,ーツ瀬ダム上流域の様々なデータ(地質,河川,地形,植生,崩壊地など)をデジタルデータとしてGISを用いて整理した。そしてその結果を用いて,濁度測定箇所の選定を行い,その後,現場確認を行った上で,一ツ瀬川本流を中心に濁度計を10カ所設置し,濁度および水位(流量に換算)の測定を行った。今年度は,大きな出水が発生しなかったため,十分な濁度データを計測することができなかったが,得られた濁度データを元に,タンクモデルを応用した懸濁物質量予測モデルを構築し,上流域の各種素因との相関性について検討を行い,河川長,崩壊面積,流域面積,乱雑層面積が濁水の発生に起因している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] TOPOGRAPHIC CORRECTION DUE TO DIFFERENTIAL ILLUMI NATION EFFECTS ON MULTI SPECTRAL SPOT SATELLIITE DATTA2008

    • 著者名/発表者名
      Purunama B. Santosa, Yasuhiro Mitani, et al.
    • 雑誌名

      Proceedings of the ASIA GIS 2008 (CD-ROM)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] GIS-Based Spatio-Statistical Analysis on the Factors Influencing River Turbidity Around Hitotsuse Area, Miyazaki Prefecture, Kyushu, Japan2008

    • 著者名/発表者名
      Purunama B. Santosa, Yasuhiro Mitani, et al.
    • 雑誌名

      Proceedings of the International Symposium on Earth Science and Technology 2008

      ページ: 283-290

    • 査読あり
  • [学会発表] 地質の違いによる貯水池上流域の懸濁物質流出挙動2008

    • 著者名/発表者名
      郭めい, 三谷泰浩, ほか
    • 学会等名
      土木学会西部支部研究発表会
    • 発表場所
      福岡 (九州大学)
    • 年月日
      2008-03-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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